さいたま市の総合内科 糖尿病内科 内分泌代謝内科 | 東大宮駅 浦和駅

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糖尿病内科

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はじめに

糖尿病とは

糖尿病とは、インスリン(血中のブドウ糖を筋肉や脂肪に取り込ませ、血糖値を下げるホルモン)の作用が十分でないためブドウ糖が有効に使われずに血糖値が高い状態であることを指します。

糖尿病の診断

よく「糖尿病の気がある」という言葉を聞くかもしれませんが、この言葉は正確ではないかもしれません。私たちは糖尿病の診断は基本的にガイドラインに基づき行っております。一般的に診断は血糖値とHbA1cでされます。

血糖値とは採血した瞬間の血糖値です。当日の食事や運動の影響を大きく受けます。その瞬間、瞬間の血糖値なので、最近の血糖コントロールを表しているかの判断に迷うこともあります。

糖尿病の診断に使う値は、空腹血糖126 mg/dL以上、随時血糖(時間は問いません)200 mg/dLです。

そのほか、糖尿病の診断目的で75gOGTT負荷試験が行われることがあります。75g=300kcalのブドウ糖入りのジュースを摂取し、摂取後に血糖値を測定し、診断します。

血糖値はどんな食事を食べてからどれくらいの時間後に測定したか、運動後どれくらいに採血したかなどの条件により変わっています。HbA1cは過去1-2ヶ月間(採血する1-2ヶ月前から採血した日)の血糖値のすべての血糖の平均値を表します。「外来で直前ご飯を食べてきましたが、関係ありますか?」という質問をよく受けますが、ほとんど関係しないことが多いと思います。目安としては、HbA1cが6.5 %以上が糖尿病の診断項目の一つとなっています。

糖尿病と診断された、あるいは糖尿病と疑われて不安な方も多いと思います。実際に糖尿病になると脳卒中や心筋梗塞などの大血管症、神経障害、網膜症、腎症のリスクが増えるといわれております。しかし、あくまで糖尿病は生活する上で主体となるものではなく、うまく付き合うものであると当院では考えています。これら合併症のリスクは、血圧や血糖値、コレステロールなどの良好なコントロールで減らすことが可能です。

 

合併症リスク

糖尿病であることは狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳卒中などの大血管症や「しめじ」といわれる「神経障害」、「眼(網膜症)」、「腎症」などの細小血管症のリスクとされ、さらに悪性腫瘍(癌)、歯周病、骨折、認知症のリスクともされております。(糖尿病ガイドライン2019)
糖尿病の治療目標は、このような合併症のリスクを減らし、健康な人と同様の生活、寿命をもたらすことです。(糖尿病ガイドライン2019)
日本人を対象とした臨床試験 J-DOIT3においては、特に大血管症や細小血管症のリスクの多くは血圧、血糖(HbA1c)、脂質(コレステロール)の良好な値を目指すことで発症を減らせると報告されています。(Lancet Diabetes Endocrinol 2017;5:951-964)
血糖のみならず、血圧や脂質のコントロールもしっかりコントロールすることが予防のために重要です。

 

こんな症状、データであればご相談を

どのようなときに受診をすればよいか困ることも多いと思います。

糖尿病に関して、

症状として
・ 
のどが渇く
・ 飲み物をたくさん飲んでしまう
・ 尿の回数、量が多い
・ 体重が減っている

健康診断や血液検査で
・ 尿検査で尿糖が出てしまった
・ ご飯を食べていない血糖値が基準値(正常値)よりも高いまたは126 mg/dL以上である
・ 食後の血糖が基準値(正常値)よりも高いまたは200 mg/dL以上である
・ HbA1cが基準値(正常値)よりも高いまたは6.5 %以上である

などがあげられます。

これらに該当するようなことがあればご相談ください。


当院は糖尿病に特化したクリニックです。
当院にお越しいただければ、迅速に血糖値、HbA1cを測定して、受診したその日に糖尿病の状況を説明します。(空腹である必要はありません。食事をしたあとでも構いません。)
もし糖尿病のリスクがあるという場合には、当院の経験豊富な糖尿病専門医・指導医が患者様に合わせた血糖値のコントロールを行います。

 

最後に

日本では一年に一回、今年の漢字を表す漢字一文字が選ばれていますが、日本糖尿病学会では2016年に開催された第59回日本糖尿病学会年次学術集会において、あなたの一文字で拓く漢字一文字を募集し、「歩」という一文字が選ばれております。
私たちもこの一文字は糖尿病治療で非常に重要な言葉であると思います。当院では、糖尿病治療は主治医のみの力ではうまくいかず、患者さんと相談しながら食事や運動、内服状況などの生活状況見直すことが重要と考えております。

病院にかかり続けることは時間的にも経済的にも非常に大変かと思います。
できるだけ自己中断しないように、また病院受診の負担感を減らすためにも相談しやすいクリニックを目指しています。私たちと一緒に「歩」み、健康な人と同様の生活の質や寿命を目指して治療していきましょう。お困りのことや不明なことがあればお気軽にご相談ください。